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リフォームされた我が家

我が家はリフォームして約7年が経過しました。
もともとは、昔ながらの木造戸建てで、近所では目立つような大きな立派な家でした。
ただ、いかんせん、築年数はかなりのものでしたので、不便は無いものの、年数に応じた古さは感じておりました。
息子は3人おりましたが、各々大学を卒業後、独立しておりましたので、大きな家に住むのは父と母ということで、静かな生活を送っていました。
息子と言うのは、どこの家でもそうだと思うのですが、いったん独立するとなかなか家には戻ってこないものだそうです。
私も、ご多分に漏れず、独立後はほとんど実家に寄り付きませんでした。
それがある日、実家に帰ると、外観に感じが少し違って見えました。
築年数相応の老朽化を見せていた木造戸建てが、外壁の焼き板も綺麗なものに張り替えられ、古めかしさは消えてさり、日本家屋独特の重厚感を醸し出しておりました。
中に入ると、もう全くの別物でした。
古い物件特有の段さが解消され、一帯が眩しいくらいに艶のあるフローリングとなっており、座敷と台所の間取りを合わせて広々としたダイニングキッチンが出来上がっており、また、趣味の悪い壁紙が張られた応接間は、すっきりとした雰囲気に整えられており、窓の位置や数、大きさに至るまで、計算しつくされたような変貌ぶりでした。
久々の帰省の家路をトイレがしたくて、急いで駆け込んできた私は、もう唖然としてしまいました。
ふと、我に返り、トイレに突入しようとしましたが、そこはもうトイレではなくなっておりました。
ぶつぶつ言いつつトイレに案内されると、業務用でも見たことのない最新型のトイレにまた驚かされてしまいました。
リフォームという言葉は、良く耳にしていましたが、これぞリフォームと言った内容に圧倒されました。
そんな私を見ながら、得意げにしていたのをよく覚えています。
父がリフォームを言い出した時は、母は反対したとのことでした。
「人生も残り少ないのに、何も今さらそんな大層なことしなくていいじゃないか」と言ったそうなのですが、それに対して「残り少ないから、やるんじゃ」と答えたそうです。
今考えると父らしい一言でした。
父は二年半前に他界しました。
突然ことで悲しみに暮れましたが、誰にでも死はやってきます。
余計な準備期間が出来て、気を煩わせられることを思えば、突然で良かったのかも知れません。
ただ、もう少し、この家に住まわせてあげたかったなぁというのが正直なところです。
リフォームから7年、父の死から2年半、と言うことは、4年半の新しい住家であったということです。
そのような色んなことを考えて、私は今この家に帰ってきました。
まさか一番寄り付かなかった私が、本家に帰ってこようとは・・・。
今頃父も驚いていると思います。
家督を継ぐということは、そうそう簡単なものではないかと思いますが、この家と共に生きていきたいと思います。


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